この記事の要点

  • 農林水産省は、営農型太陽光発電を目的とする設備整備計画について、認定申請時に設計図、単収見込みの根拠資料、設備撤去費用の負担に関する誓約書、毎年の実施状況報告に関する誓約書を添付する仕組みを示しています。
  • 設備整備計画にも、営農型太陽光発電の適否を判断するために必要な事項を追加する案です。
  • 意見募集の期間は2026年7月24日から2026年8月22日までです。郵送の場合は締切日必着とされています。
  • 省令案は確定した法令ではありません。概要資料では公布・施行を2026年9月末以降の予定としていますが、今後変更される可能性があります。

どのような省令案なのか

今回の案件は、「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律」に基づく設備整備計画の認定等に関する省令の一部改正案について、意見や情報を募集するものです。所管は農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課再生可能エネルギー室です。

対象となるのは、営農型太陽光発電を目的とする設備整備計画です。意見公募要領によると、政府の「食料・農業・農村基本計画」や「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)対策パッケージ」などを踏まえ、適切な営農の確保を前提に、地域活性化に資する形で営農型太陽光発電を進めるため、申請に必要な書類等を定めることが改正の目的とされています。

農林水産省の説明では、農山漁村再エネ法に基づく市町村長による設備整備計画の認定の有無を踏まえて、一時転用許可の是非を判断できる仕組みとする方向が示されています。ただし、今回示されているのは省令案であり、最終的な内容は今後決定されます。

今回の変更案

申請時の添付書類を追加

営農型太陽光発電を目的とする設備整備計画の認定申請について、次の書類を添付する案です。

  1. 営農型太陽光発電設備と、営農型太陽光発電の実施に必要な設備の設計図
  2. 設備下部の農地で栽培する農作物の単位面積当たり収穫量、いわゆる単収の見込みの根拠となる事項を記載した書類
  3. 営農型太陽光発電設備の撤去費用を設備設置者が負担することを誓約する書面
  4. 毎年、認定設備整備計画の実施状況に関する報告書を市町村長へ提出することを誓約する書面

単収見込みの根拠については、申請地が所在する市町村区域内の生産量等に関するデータ、または申請に先行して下部農地で耕作を行う者の栽培実績のいずれかを記載した書類が示されています。

設備整備計画の記載事項も追加

農山漁村再エネ法第7条第2項第5号の省令委任を受け、農地または農用地に係る設備整備計画の記載事項についても、営農型太陽光発電を目的とする場合に、計画の適否を判断するため必要な事項を追加する案です。

概要資料の様式例では、申請者の概要、共同申請者、発電設備の種類・出力・年間発電量・土地の所在、設備整備期間、設備の使用期間、電力の供給先、農林漁業の健全な発展に資する取組などを記載する形式が示されています。また、申請者が下部農地の営農者でない場合、下部農地の営農者を共同申請者として記載する注記も示されています。

背景にある考え方

概要資料では、今回の制度見直しに当たり、次のような基準に沿う適切な営農の確保を前提としています。

  • 適切な営農を継続することを大前提とし、規定の収量減少のおそれがなく、発電設備が簡易な構造で容易に撤去できること
  • 将来にわたり、農地の食料生産基盤としての機能を維持し、食料安全保障の確保に資すること
  • 農業者の所得向上や経営発展に資すること
  • 地域と共生し、地域活性化に資すること

資料上、これらは制度見直しの基準として示されたものです。個別の申請がどのように判断されるか、具体的な基準の運用や審査の詳細は、今回の資料だけでは確認できません。必要な場合は、農林水産省の公式資料や市町村などの窓口で要確認です。

変更前と変更案の比較

確認項目 現行の説明 今回の改正案で示された内容
対象 設備整備計画の認定等に関する省令 営農型太陽光発電を目的とする計画を対象に所要の改正
申請添付書類 今回の資料では詳細不明 設計図、単収見込みの根拠資料、撤去費用負担の誓約書、実施状況報告の誓約書を追加
計画の記載事項 今回の資料では詳細不明 営農型太陽光発電の適否判断に必要な事項を追加
施行時期 2026年9月末以降を予定。確定ではありません

影響を受ける人

直接確認が必要になるのは、営農型太陽光発電設備を整備し、農山漁村再エネ法に基づく設備整備計画の認定を受けようとする人や事業者です。設備設置者だけでなく、下部農地の営農者、共同申請者、地域で農林漁業に関する取組を行う関係者にも、計画の記載や資料準備の面で関係する可能性があります。

一方、既存設備の運営者や、今後申請を予定していない人にどのような影響があるかは、提示された公式資料だけでは確認できません。「既存の認定計画に新しい添付書類が必要か」「施行前に申請した案件をどう扱うか」「市町村の具体的な審査手順がどうなるか」は、公式資料で要確認です。

意見を提出する前の確認点

意見を提出する場合は、まずe-Govの案件ページで、意見募集要領と省令案の概要を確認してください。意見募集期間は2026年7月24日から2026年8月22日までで、e-Gov上の受付締切は2026年8月22日23時59分です。郵送の場合は、同日必着です。

提出方法は、e-Govの意見入力フォーム、または郵送です。郵送先は、〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1、農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課再生可能エネルギー室です。電話による意見・情報は受け付けないとされています。提出内容は日本語に限られ、氏名・住所、法人または団体の場合は名称・代表者氏名・主たる事務所の所在地、連絡先の明記が求められています。

意見を書く際は、どの書類や記載事項についての意見なのかを明確にし、単収見込みの根拠、撤去費用負担、毎年の実施状況報告、営農者を共同申請者とする扱いなど、案に記載された項目と結び付けると確認しやすくなります。資料に記載されていない効果や数値を前提にせず、対象範囲、経過措置、様式の具体的な運用など、公式資料で確認できない点を質問として示す方法もあります。

パブコメ.comの案件ページでは、この案件の概要を確認できます。ほかの意見募集を探す場合は案件一覧、新着案件を受け取りたい場合は新着通知をご利用ください。

用語解説

営農型太陽光発電

農地の上部に発電設備を設置し、その下部の農地で農作物を栽培する形態として、今回の概要資料で扱われている発電設備です。

設備整備計画

農山漁村再エネ法に基づき、再生可能エネルギー発電設備などの整備内容、期間、電力供給先、農林漁業の健全な発展に資する取組などを記載し、認定を受けるための計画です。

単収

農作物の単位面積当たりの収穫量です。今回の案では、営農型太陽光発電設備の下部農地で栽培する農作物について、単収見込みの根拠資料を求める内容が示されています。

一時転用

今回の資料では、農山漁村再エネ法に基づく設備整備計画の認定の有無を踏まえ、農地転用制度上の一時転用許可の是非を判断する仕組みとの関係で説明されています。詳細な許可要件は、今回の資料だけでは確認できません。

よくある質問

Q1. この省令案はもう決まった制度ですか?

いいえ。現在は意見募集段階の案です。提出された意見・情報を考慮した上で決定するとされており、概要資料にある公布・施行時期も2026年9月末以降の予定です。最終内容や時期は公式資料で要確認です。

Q2. 意見は誰でも提出できますか?

意見公募要領は、広く国民から意見・情報を募集するとしています。提出方法はe-Govの意見入力フォームまたは郵送で、日本語による提出が必要です。電話では受け付けていません。

Q3. 営農型太陽光発電の申請者は何を準備する案ですか?

設計図、単収見込みの根拠資料、設備撤去費用を設置者が負担する誓約書、毎年の実施状況報告書を市町村長へ提出する誓約書などが示されています。最終的な様式や提出方法は、確定した省令や公式案内で確認してください。

Q4. 施行前に申請した計画にも新しい書類が必要ですか?

今回提供された公式資料には、施行前の申請や既存計画の取扱いに関する説明はありません。経過措置を含め、公式資料で要確認です。

制度の流れ

flowchart TD
    A[営農型太陽光発電の設備整備計画を作成] --> B[設計図・単収根拠・誓約書などを添付する案]
    B --> C[市町村長へ設備整備計画の認定申請]
    C --> D[認定の有無を踏まえた一時転用許可の判断]
    D --> E[認定設備整備計画の実施]
    E --> F[毎年の実施状況を市町村長へ報告する案]

公式資料

本記事は、上記の政府公式資料で確認できる内容をもとに整理しています。案の内容、公布・施行時期、経過措置、具体的な審査・運用は変更される可能性があります。