30秒でわかる要点

  • 農林水産省は、営農型太陽光発電を含む「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進による農山漁村の活性化に関する基本的な方針」の改正案について、2026年7月24日から意見を募集しています。
  • 改正案では、適切な営農の継続を前提に、営農型太陽光発電の基本理念や、設備の形状・実施形態などを基本方針に盛り込む予定です。
  • 下部の農地で栽培する農作物について、市町村内の平均的な単収と比べておおむね2割以上減少するおそれがないことなどが、基本理念の一つとして示されています。
  • 意見募集の締切は2026年8月22日23時59分です。郵送の場合は締切日必着とされています。
  • 今回は改正案への意見募集であり、内容は確定した法令ではありません。最終的な規定や運用は、今後の決定内容を確認する必要があります。

何についての意見募集か

案件名は「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進による農山漁村の活性化に関する基本的な方針を改正する件の案についての意見・情報の募集について」です。所管は農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課再生可能エネルギー室です。

改正の根拠として示されているのは、農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律、いわゆる農山漁村再エネ法の第4条第1項です。この法律に基づく国の基本方針を改正し、営農型太陽光発電について、農業との両立や地域との共生を前提とした考え方を示す予定です。

詳しい募集内容は、e-Govの案件ページで確認できます。

背景にある考え方

意見公募要領によると、2025年4月11日に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」では、営農型太陽光発電について、望ましい取組を整理し、適切な営農の確保を前提に、市町村などの関与の下で地域活性化に資する形で推進するとされています。

また、2025年12月23日に大規模太陽光発電事業に関する関係閣僚会議で決定された対策パッケージでは、農業との両立が図られる望ましい取組を明確化し、地方公共団体などの関与の下で地域活性化に資する形で推進する一方、農業との両立が図られないなどの不適切な取組には厳格に対応するとされています。

今回の改正案は、こうした政府方針を踏まえ、国が営農型太陽光発電のあるべき姿を明確化し、地方公共団体などが適否を判断できるようにすることで、営農型太陽光発電の適正化を図ろうとするものです。

今回の変更案

改正案では、農山漁村再エネ法に基づく基本方針に、営農型太陽光発電の基本理念、設備の形状、実施の形態など、基本理念の実現に必要な事項を規定する予定です。

案の概要では、主に次の4つの方向性が示されています。

観点 改正案で示されている考え方
営農の継続 適切な営農の継続を大前提とし、発電設備は簡易な構造で容易に撤去できるものとする
食料生産基盤 将来にわたり農地の食料生産基盤としての機能を維持し、食料安全保障に資する取組とする
農業者への効果 農業者の所得向上や経営発展に資する取組とする
地域との関係 地域と共生し、地域活性化に資する取組とする

案の概要では、農地の一時転用を特例的に認める場合の考え方として、設備下部の農地で栽培する農作物の単収が、同じ年産の市町村内の平均的な単収と比べておおむね2割以上減少するおそれがないことを示しています。ただし、農地法第32条第1項第1号に掲げる農地を利用する場合を除くとされています。

この基準が、個別の事業にどのように適用されるか、必要な証拠資料や具体的な判断手順などは、今回提供された公式資料の範囲では詳細を確認できません。個別案件については、農林水産省や関係する自治体への確認が必要です。

市町村の基本計画との関係

農山漁村再エネ法では、国の基本方針に基づいて基本計画を作成した市町村において、設備整備計画の認定申請を行えること、また認定に当たり、市町村が策定した基本計画との適合を確認することが規定されていると説明されています。

改正案では、農山漁村再エネ法第7条第3項に基づく設備整備計画の認定を受けようとする者による申請を、農地転用制度上の不許可の例外とし、市町村長による設備整備計画の認定の有無を踏まえて、一時転用許可の是非を判断できる仕組みとする方向が示されています。

市町村が営農型太陽光発電設備を基本計画に位置づける場合は、原則として、改正案で示される設備の形状や実施形態などを基本計画に明記するものとされています。ただし、実際の基本計画の作成・変更時期や自治体ごとの運用は、公式資料で要確認です。

影響を受ける人

今回の案に関係する可能性があるのは、営農型太陽光発電を計画する事業者、発電設備の下部で営農する農業者、設備整備計画や基本計画に関わる市町村、農地転用に関係する行政機関、地域住民や農林漁業関係者などです。

特に、営農型太陽光発電の導入を検討している場合は、発電設備だけでなく、営農の継続、農地の機能、農業者の所得・経営、地域との共生という複数の観点から計画を確認する必要があります。既存設備についても、営農が適切に行われていない事案への対応として、農地法に基づく指導、勧告、命令などの判断基準を明確化する方向が示されています。

ただし、今回の資料から、既存設備に一律に新しい義務が発生するか、いつからどのような手続が必要になるかまでは確認できません。具体的な影響は、最終的な方針や関係する制度の改正内容を確認してください。

用語を確認

営農型太陽光発電

農地に簡易な構造で容易に撤去できる支柱を立て、農地の上部空間に太陽光発電設備を設置し、下部の農地で営農を続けながら発電する仕組みです。公式資料では、適切な営農の継続が前提とされています。

一時転用

農地を一時的に農地以外の用途にするための手続です。今回の案では、営農型太陽光発電について、一定の条件を満たす場合に農地転用制度上の不許可の例外として扱う仕組みが示されています。

設備整備計画

農山漁村再エネ法に基づき、市町村の基本計画との適合を確認した上で認定される計画です。今回の資料では、設備整備計画の認定の有無を踏まえて、一時転用許可の是非を判断する仕組みが示されています。

flowchart TD
  A[国の基本方針を改正する案] --> B[市町村が基本計画を作成]
  B --> C[設備整備計画の申請]
  C --> D{基本計画との適合を確認}
  D -->|認定| E[一時転用許可の是非を判断]
  D -->|不認定| F[公式資料で示された範囲では詳細要確認]
  E --> G[営農の継続・農地機能・地域との共生を確認]

意見を提出する前の確認点

意見は、改正案のどの部分についての意見かを明確にし、営農の継続、単収、設備の構造、農地の機能、農業者の所得、地域との共生、市町村の関与など、公式資料に示された論点に沿って具体的に整理すると確認しやすくなります。

提出方法は、e-Govの意見入力フォームを使用する方法と、郵送があります。e-Govの場合は案件ページで意見公募要領を確認し、意見入力へのボタンからフォームを利用します。郵送の場合は、〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1、農林水産省大臣官房環境バイオマス政策課再生可能エネルギー室宛てです。電話での意見・情報は受け付けないとされています。

提出する意見・情報は日本語に限られます。氏名・住所、法人または団体の場合は名称、代表者氏名、主たる事務所の所在地、連絡先として電話番号または電子メールアドレスを明記するよう案内されています。個人情報は、必要に応じて意見内容を確認する場合などのために任意で記入を求めるものとされています。また、内容に応じて農林水産省内の関係部署や関係府省などへ転送される場合があります。

郵送の場合は締切日必着です。提出前に、最新の募集状況、入力フォームの表示、郵送先、締切時刻をe-Govの案件ページで確認してください。

よくある質問

Q1. 今回の改正案は、すでに確定した制度ですか?

いいえ。今回の資料は改正案についての意見募集です。提出された意見・情報を考慮した上で決定するとされており、最終的な内容は確定していません。

Q2. 意見を提出できるのは農業者や事業者だけですか?

意見公募要領では、広く国民から意見・情報を募集するとされています。農業者、事業者、自治体、地域住民など、関心のある人が提出できます。個別の提出資格や対象範囲に関する追加条件は、公式資料で要確認です。

Q3. 電話で意見を伝えられますか?

電話での意見・情報は受け付けないとされています。e-Govの意見入力フォームまたは郵送で提出してください。

Q4. 提出した意見への個別回答はありますか?

意見公募要領では、提出された意見に対して個別の回答はしないとされています。

Q5. 締切後に郵送しても受け付けられますか?

郵送の場合は2026年8月22日必着とされています。到着状況や受付の扱いは、余裕を持って担当室またはe-Govの最新案内を確認してください。

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