この記事の要点
- 国土交通省は、供給確保計画の認定等に関する省令の一部改正案について、2026年7月23日から8月21日まで意見を募集しています。
- 改正案では、供給確保計画や定期報告の様式に「供給不可欠役務」に関する内容を追加します。
- サイバー攻撃を受けた場合、または受けたおそれがある場合に、国土交通省を通じて内閣官房国家サイバー統括室へサイバーインシデントを報告する内容を、様式に加えるとしています。
- 認定供給確保事業者が関係者に協力を求めるよう国土交通大臣に申し出るための規定と様式を新設します。
- これは省令案についての意見募集であり、最終的な内容は未確定です。
どのような意見募集か
国土交通省海事局は、「国土交通省関係経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律に基づく供給確保計画の認定等に関する省令の一部を改正する省令案」について意見を募集しています。案件の対象は、同省令の改正案です。
意見募集要領では、国土交通省が同省令の制定を検討していると説明しています。提出された意見は、最終的な決定を行う際の参考とされますが、意見に対する個別の回答は行わないとされています。
募集期間は、2026年7月23日(木)から2026年8月21日(金)までです。意見は必着とされています。受付締切はe-Gov案件ページ上で2026年8月21日23時59分と示されています。
詳しい案件情報は、案件ページで確認できます。ほかの案件を探す場合は案件一覧、新しい募集を受け取りたい場合は新着通知をご利用ください。
背景:供給確保計画と今回の法改正
概要資料によると、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律の第2章では、政府が「特定重要物資」を指定し、その物資を所管する大臣が安定供給確保取組方針を定めた場合、安定供給確保を図ろうとする者が「供給確保計画」を作成して提出し、認定を受けられる仕組みを定めています。省令は、その手続や記載事項などの詳細を定めるものです。
今回の改正案の背景として、2026年法律第38号による改正後の法律により、重要な物資等の供給に不可欠な役務について、外部依存性や供給途絶蓋然性等がある場合に、その重要な物資を特定重要物資として指定し、不可欠役務に関する取組を支援する仕組みが整備されたと説明されています。
このため、供給確保計画の認定項目に、不可欠役務に関する内容を加えるなどの改正が必要になったとされています。また、認定供給確保事業者が計画に沿った取組を行うことが困難となるおそれがある場合、国土交通大臣に対し、安定供給確保に必要な協力を関係者に求めるよう申し出られる規定が整備されたことも、今回の改正理由として示されています。
今回の変更点
1.供給確保計画の認定申請書を変更
様式第1の「供給確保計画の認定申請書」に、供給不可欠役務に関する内容を追加します。概要資料では、改正後の法律第9条第3項第8号に不可欠役務に係る内容が追加されたことを理由としています。
また、特定重要物資等の安定供給確保のための取組に関する情報を管理する体制について、サイバー攻撃を受けた場合、または受けたおそれがある場合の対応に関する内容を様式に追加します。概要資料は、国土交通省を通じて内閣官房国家サイバー統括室にサイバーインシデントを報告する内容を、取組方針に加える改定が行われることを説明しています。
2.認定時に確認する措置へ不可欠役務を追加
省令第4条では、主務大臣が供給確保計画を認定する際に確認する事項の一つとして、「取組を円滑かつ確実に実施するために行う措置」を定めています。改正案では、この確認事項に供給不可欠役務に関する内容を加えます。
3.関係者への協力要請に関する申出書を新設
改正後の法律第11条の2第1項に基づき、認定供給確保事業者が国土交通大臣に申し出る場合の手続を定めます。省令第9条の2を新設し、様式第12の2として「関係者に対する協力の求めの申出書」を定める内容です。
4.定期報告の様式にも追加
認定供給確保事業者が、認定供給確保計画の実施期間における各事業年度の実施状況を報告する際に使う様式第13へ、不可欠役務に関する内容を加えます。
5.新たな申出をした場合の報告を適用除外
省令第11条は、計画に記載された取組の実施に著しい支障が生じた場合、または生じるおそれがある場合の国土交通大臣への報告義務を定めています。改正案では、法律第11条の2第1項に基づく申出をした場合、省令第11条に基づく報告を不要とするよう改めます。
変更前と変更後の比較
| 対象 | 現行の説明 | 改正案で示された内容 |
|---|---|---|
| 認定申請書・様式第1 | 供給確保計画に必要な事項を記載 | 不可欠役務の内容、サイバー攻撃等を受けた場合の対応を追加 |
| 省令第4条 | 取組を円滑かつ確実に実施する措置を確認 | 不可欠役務に関する内容を追加 |
| 省令第9条の2・様式第12の2 | 新たな規定・様式の説明なし | 関係者に協力を求める申出の手続と様式を新設 |
| 様式第13 | 各事業年度の実施状況を定期報告 | 不可欠役務に関する内容を追加 |
| 省令第11条 | 取組の実施に著しい支障等がある場合に報告 | 新たな申出をした場合は報告不要とする改正案 |
影響を受ける人・事業者
公式資料から直接確認できる主な対象は、特定重要物資等の安定供給確保を図ろうとして供給確保計画を提出する者、供給確保計画の認定を受けた認定供給確保事業者、そして供給確保計画の認定や報告を扱う国土交通省です。
これから認定申請を行う者は、改正案どおりとなった場合、申請書に不可欠役務やサイバー攻撃等を受けた場合の対応に関する事項を記載することになります。すでに認定を受けている事業者について、既存の認定供給確保計画をどのように扱うか、いつからどの範囲で追加事項が適用されるかは、提示された公式資料だけでは確認できません。必要な場合は、最終的な省令、関係する通知、国土交通省の案内を確認してください。
また、不可欠役務の具体的な範囲、申請書や定期報告で記載する具体的な項目、サイバーインシデントの報告手順の詳細は、概要資料の記載を超えるため、公式資料で要確認です。
意見を提出するときの確認点
意見提出前に、対象が「省令案」への意見になっているかを確認してください。意見募集要領では、氏名、住所、連絡先を明記するよう求めています。法人または団体の場合は、名称と所在地を記載します。意見は日本語で提出し、電話による受付は行われません。
提出方法は、e-Govの意見提出フォーム、電子メール、FAX、郵送です。電子メールはテキスト形式で、国土交通省海事局船舶産業課の指定アドレス宛に提出します。FAXまたは郵送の場合も、意見募集要領に記載された宛先・番号を使用してください。
氏名や法人・団体名は、意見の内容とともに公表される可能性があります。匿名を希望する場合は、意見提出時にその旨を書き添える必要があります。住所、電話番号、電子メールアドレスは、意見内容に不明な点がある場合などの連絡・確認に利用されると説明されています。
用語を簡単に確認
- 特定重要物資:政府が指定する重要な物資です。概要資料では、その物資に関する事業を所管する大臣が安定供給確保取組方針を定める仕組みが説明されています。
- 供給確保計画:特定重要物資またはその生産に必要な原材料等の安定供給確保に向けた取組について、計画を作成して所管大臣に提出し、認定を受けるものです。
- 供給不可欠役務:重要な物資等の供給に不可欠な役務です。今回の改正案では、外部依存性や供給途絶蓋然性等がある場合の取組が制度上追加されたと説明されています。
- 認定供給確保事業者:供給確保計画の認定を受けた者です。
FAQ
Q1.今回の改正はもう決まっていますか?
A.確定していません。今回の資料は省令案についての意見募集であり、国土交通省は意見を最終的な決定の参考にするとしています。概要資料には、公布を2026年9月17日、施行を2026年9月18日とする予定が示されていますが、あくまで予定です。
Q2.誰でも意見を提出できますか?
A.意見募集要領は広く国民から意見を募集するとしています。提出時には氏名または法人・団体名、住所または所在地、連絡先を明記し、日本語で提出します。
Q3.電話で意見を伝えられますか?
A.電話による意見の受付は行われません。e-Govの意見提出フォーム、電子メール、FAX、郵送のいずれかで提出してください。
Q4.サイバー攻撃時の報告先へ直接報告するのですか?
A.概要資料には、国土交通省を通じて内閣官房国家サイバー統括室にサイバーインシデントを報告する内容を取組方針に加えるとあります。具体的な報告様式、期限、手順は提示された資料だけでは確認できないため、公式資料で要確認です。
制度変更の流れ
flowchart TD
A[2026年法律第38号による改正後の法律] --> B[供給不可欠役務に関する仕組みを整備]
B --> C[供給確保計画の認定項目に追加]
C --> D[申請書・認定時の確認事項を変更]
C --> E[定期報告の様式を変更]
B --> F[関係者への協力要請の申出制度]
F --> G[省令第9条の2・様式第12の2を新設]
D --> H[今回の省令改正案]
E --> H
G --> H
関連ページと公式資料
提出を検討する場合は、上記の意見募集要領で締切、提出先、記載事項、公表に関する注意点を確認してください。改正案の内容や施行時期に変更がないかも、提出前に案件ページで確認することをおすすめします。