30秒でわかる要点

  • 経済産業省が、高圧ガス保安法や液化石油ガス法に関係する省令・通達などの改正案について意見を募集しています。
  • 主な内容は、高圧ガス製造保安責任者免状などのプラスチックカード化、受験願書の顔写真の免状写真への利用、氏名変更時の免状再交付、耐震評価で適用できる地震動の拡大、引用規格の年号更新などです。
  • 意見募集期間は2026年7月22日から8月21日までです。提出はe-Gov、郵送、電子メールで受け付けるとされています。
  • これは改正案への意見募集であり、内容は確定した法令・通達ではありません。公布・施行は2026年9月の予定とされていますが、案の段階です。

この記事は、案件ページで扱っている案件について、経済産業省の意見募集要領と概要資料、新旧対照表をもとに整理したものです。

この意見公募は何についてのものか

経済産業省大臣官房産業保安・安全グループの高圧ガス保安室・ガス安全室は、「高圧ガス保安法に基づく高圧ガス製造保安責任者試験等に関する規則及び液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則の一部を改正する省令(案)等」について意見を募集しています。

対象には、次の3つの案が含まれます。

  1. 高圧ガス製造保安責任者試験等に関する規則と、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則の一部を改正する省令案
  2. 高圧ガス設備等の耐震性能を定める告示の機能性基準の運用について等の一部を改正する規程案
  3. 高圧ガス保安法施行令関係告示の運用及び解釈についての案

根拠法令として、意見募集資料には高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号)と、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(昭和42年法律第149号)が記載されています。

意見募集要領(経済産業省)では、今回の見直しについて、制度整備や運用見直しを行うため、有識者・関係業界団体などによる議論等を踏まえたものと説明しています。

今回の主な変更案

免状などをプラスチックカードで交付するための規定整備

概要資料では、高圧ガス製造保安責任者免状、高圧ガス販売主任者免状、液化石油ガス設備士免状、充てん作業者講習修了証、高圧ガス移動監視者講習修了証について、プラスチックカードにより交付するための規定を整備するとしています。

また、試験則とLP法関係の規則では、受験願書に添付した顔写真を免状の写真として利用できるようにする規定や、試験則では氏名変更の場合にも免状を再交付できるようにする規定を整備するとしています。

実際のカードの仕様、交付時期、手数料、既に交付されている免状の取扱いなどは、今回提供されている公式資料の範囲では確認できません。これらは公式資料で要確認です。

耐震評価で適用できる地震動の拡大

耐震性能に関する運用通達案では、高圧ガス保安協会規格KHKS 0861(2026)とKHKS 0862(2026)を、例示基準として適用できるようにする内容が示されています。

概要資料によると、引用している規格が改正され、局所的な地震動を考慮した耐震評価の算定手法が確立されたことから、例示基準として適用できるようにするものです。

新旧対照表では、KHKS 0862(2018)について「5.1サイトスペシフィック地震動を除く」としていた記載を改め、2026年版の規格を示す案となっています。ただし、個別設備の耐震評価がどのように変わるか、対象設備や実務上の対応時期については、資料から一律には判断できません。

容器関連の引用規格の年号更新

容器保安規則の機能性基準の運用案では、「アルミニウム合金ライナー・炭素繊維製一般複合容器の技術基準」について、引用する規格の年号を2016年から2025年へ更新する案が示されています。

概要資料は、当該規格について2025年に既存の試験手順の適正化などの改正が行われ、高圧ガス保安協会が一般詳細基準審査を行った結果、容器保安規則の機能性基準に適合するものと認められたため、引用年号を更新すると説明しています。

フルオロカーボン回収装置に関する運用案

施行令関係告示通達案では、一定の要件を満たすフルオロカーボン回収装置を用いて、冷凍設備などからフルオロカーボンを回収・浄化し、冷凍設備へ充塡する行為などについて、高圧ガス保安法の適用除外となる範囲を示しています。

一方、回収装置から取り外した着脱容器、一般の外部容器への充塡、回収装置外の圧縮機を用いた充塡などについては、案の中で適用除外にならない行為として整理されています。着脱容器の貯蔵量や容器の種類などにより、必要な許可・届出や技術基準適合義務が異なる旨も記載されています。

この部分は、回収装置の製造者、販売者、輸入者、冷凍設備の保守・充塡に関係する事業者などが、実際の作業内容と案の各要件を照合する必要があります。

変更案の比較

項目 現在の記載 今回の案 確認ポイント
免状等 プラスチックカード化に関する今回の規定整備前 複数の免状・修了証をプラスチックカードで交付する規定を整備 交付時期、仕様、既存免状の取扱いは公式資料で要確認
免状写真 受験願書の顔写真を免状写真として利用する規定の整備前 受験願書の顔写真を利用可能とする規定を整備 対象となる手続や写真要件は案の条文確認が必要
耐震評価 KHKS 0861・0862の2018年版を引用 2026年版を例示基準として適用可能とする案 個別設備への適用方法は公式資料で要確認
複合容器規格 KHKS 0121(2016)を引用 KHKS 0121(2025)へ年号更新 製品・設計・試験への影響は個別確認が必要
回収装置 適用除外の運用を通達案で整理 適用除外となる行為とならない行為、検査方法を具体化 装置構成、容器、充塡方法ごとの該当性を確認

影響を受ける可能性がある人

今回の案に関係する可能性があるのは、次のような人・事業者です。

  • 高圧ガス製造保安責任者、高圧ガス販売主任者、液化石油ガス設備士などの免状や講習修了証に関係する人
  • 高圧ガスの製造、販売、移動、保安管理に関係する事業者
  • 液化石油ガスの販売や設備工事などに関係する事業者
  • 高圧ガス設備や容器の設計、製造、検査、保守に関係する事業者
  • フルオロカーボン回収装置を製造、販売、輸入、使用する事業者
  • 高圧ガス設備の耐震評価や技術基準への適合確認に関係する担当者

ただし、どの事業者にどの規定が必ず適用されるか、既存設備や既存免状に経過措置があるかは、提示された資料だけでは確認できません。該当する場合は、改正案の新旧対照表と所管部署への確認が必要です。

用語を確認する

例示基準

機能性基準に適合する方法の例として、運用文書で示される基準を指します。今回の案では、耐震評価や容器の技術基準に関係する規格が例示基準として扱われています。

サイトスペシフィック地震動

今回の公式資料では、KHKS 0862の2026年版に関係する地震動として記載されています。具体的な算定方法や個別設備への適用条件は、引用されている規格本文や関係資料で確認してください。

適用除外

ある行為について、法律上の規制の対象外として扱うことです。今回の施行令関係告示通達案では、フルオロカーボン回収装置を使う行為のうち、適用除外となる行為とならない行為が整理されています。

意見を提出する前の確認点

意見募集の締切は2026年8月21日です。意見募集要領では、同日必着とされています。e-Govの案件ページに表示されている受付締切日時は2026年8月21日23時59分です。提出時は、利用する方法に応じた締切を確認してください。

意見は、日本語で意見提出用紙に記入し、次のいずれかの方法で提出します。

  • e-Govの意見提出フォーム
  • 郵送
  • 電子メール。意見提出用紙を添付し、指定されたメールアドレスへ送付

郵送先は、〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1、経済産業省大臣官房産業保安・安全グループ 高圧ガス保安室・ガス安全室 パブリックコメント担当です。

電子メールの送付先は、bzl-koatsu-gas@meti.go.jpbzl-lpgas-publiccomment@meti.go.jp です。メールの件名は、意見募集要領に記載された指定の件名にする必要があります。電話での意見提出は受け付けないとされています。

意見には、どの部分への意見かが分かる該当箇所、意見内容、理由を記載します。可能であれば、根拠となる出典を添付または併記してください。

提出意見は、氏名、住所、電話番号、メールアドレスを除き、すべて公開される可能性があります。個人を識別できる記述や、個人・法人などの財産権を害するおそれがあると判断された箇所は、公表時に伏せられる場合があると説明されています。

意見を書く際は、例えば次の点を確認すると整理しやすくなります。

  • プラスチックカード化の対象となる免状・修了証の範囲は明確か
  • 受験願書の写真を免状に利用する場合の要件や手続は十分か
  • KHKS 0861・0862の2026年版を例示基準として適用する場合の対象設備や移行時期は明確か
  • KHKS 0121(2025)の引用により、既存の設計・検査・記録にどのような確認が必要か
  • フルオロカーボン回収装置について、適用除外となる行為とならない行為の区分が実務上明確か

手続の流れ

flowchart TD
 A[2026年7月22日 意見募集開始] --> B[公式資料を確認]
 B --> C[対象箇所と意見内容を整理]
 C --> D{提出方法を選択}
 D --> E[e-Govフォーム]
 D --> F[郵送]
 D --> G[電子メール]
 E --> H[2026年8月21日までに提出]
 F --> H
 G --> H
 H --> I[意見を踏まえて最終的な決定を検討]

FAQ

Q1. 今回の内容は、すでに確定した改正ですか?

いいえ。今回掲載されているのは省令・通達などの案で、意見公募の段階です。概要資料には2026年9月の公布・施行予定が記載されていますが、予定であり、最終的な内容や時期は確定事項として扱えません。

Q2. 免状は必ずすぐにプラスチックカードへ切り替わりますか?

公式資料は、プラスチックカードで交付するための規定整備を示しています。ただし、交付時期、既に交付された免状の扱い、カードの仕様などは、提示された資料だけでは確認できません。公式資料で要確認です。

Q3. すべての高圧ガス設備で新しい耐震評価が必要になりますか?

そのようには資料に記載されていません。案は、KHKS 0861・0862の2026年版を例示基準として適用可能にする内容です。個別設備への適用の要否や評価方法は、設備の種類、手続、関係規定を踏まえて確認する必要があります。

Q4. フルオロカーボン回収装置を使えば、すべての作業が適用除外になりますか?

いいえ。案では、回収装置から取り外した着脱容器の取扱い、一般の外部容器への充塡、回収装置外の圧縮機を用いた充塡など、適用除外にならない行為も示されています。装置の構成や作業方法ごとの確認が必要です。

Q5. 意見を提出した人へ個別回答はありますか?

意見募集要領では、提出された意見への個別回答は行わないとされています。意見は最終的な決定の参考にすると説明されています。

関連ページと公式資料

記事内の説明は、2026年7月22日付の経済産業省資料とe-Gov案件ページに基づいています。最終的な改正内容、公布・施行日、個別の適用関係は、今後公表される公式資料をご確認ください。