この記事の要点
- 文部科学省は、令和9年度の医学部定員増に関係する省令案・告示案について、2026年7月24日から8月23日まで意見を募集しています。
- 案では、医学部の臨時的な定員増に関する適用期間を、入学定員等については令和9年度末まで、収容定員の増員期間については令和14年度末まで延長する内容が示されています。
- 令和9年度の医学部入学定員の上限は、概要資料で令和7年度の入学定員数である9,393人とされています。ただし、今回の案は確定した法令・告示ではありません。
- 意見は、e-Govの意見提出フォーム、郵送、電子メールのいずれかで提出できます。電話では受け付けていません。
どんな意見募集か
文部科学省は、「令和9年度医学部定員増に係る省令等の一部改正に関するパブリックコメント(意見公募手続)」を実施しています。対象となる案は、次の2つです。
- 大学設置基準及び大学の設置等の認可の申請及び届出に係る手続等に関する規則の一部を改正する省令案
- 大学、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の一部を改正する告示案
意見の募集期間は2026年7月24日から2026年8月23日までです。e-Govの案件ページで、意見公募要領や各案を確認できます。
パブリックコメントは、行政手続法に基づく手続です。根拠法令として、案件ページでは学校教育法(昭和22年法律第26号)第3条・第142条が示されています。
背景:医学部の臨時的な定員増
概要資料によると、医学部の定員については、医師養成数を抑制する観点から、医学部の新設や収容定員の増加を抑制しつつ、地域の医師確保などの観点から臨時的な増員を認めてきました。
資料では、臨時的な増員の枠組みとして、主に次の2つが説明されています。
- 地域の医師確保の観点からの定員増(地域枠)
- 研究医養成のための定員増(研究医枠)
地域枠は、都道府県の医療に関する計画に大学の医学部定員増として記載される人数で、都道府県が貸与する地域の医師確保に係る奨学金を活用し、地域への医師定着を図るものとされています。研究医枠は、他の大学と協力して研究教育を実施し、優れた研究者の養成を重点的に担うための枠組みです。
この臨時的な増員の適用期間は、現在の制度では、入学定員の増員期間が令和8年度末まで、収容定員の増員期間が令和13年度末までとされています。今回の案は、これらをそれぞれ1年度延長するものです。
今回の変更案
省令案で示されている変更
省令案では、大学設置基準と、大学の設置等の認可の申請及び届出に係る手続等に関する規則を改正します。
大学設置基準については、医学部の収容定員を720人を超えて増加する大学に関する基幹教員数の算定規定について、対象期間を令和13年度までから令和14年度までに改める案です。概要資料では、収容定員が780人までの場合の医学関係の基幹教員数を150人、840人までの場合を160人とする規定などが、これまでと同様に適用されるよう措置すると説明されています。
認可申請の手続に関する規則については、令和9年度に令和14年度までの期間を付して私立大学の医学部の収容定員を増加する学則変更を行う場合を対象に、学則変更の認可申請を行うことができる期間に関する特例を置く案です。また、収容定員が720人を超える場合には、基幹教員の氏名等を記載した書類を追加提出する規定も示されています。
告示案で示されている変更
告示案では、医学部に係る収容定員増の認可に関する規定を、令和9年度に令和14年度までの期間を付して行う場合に合わせて改めます。
また、全国の大学の医学部に係る入学定員等の合計数の見込みについて、概要資料では、令和9年度の医学部入学定員の上限を令和7年度の医学部入学定員数である9,393人とする内容が示されています。一方、告示案の本文では、認可の範囲について「9,410人を超えない範囲」とする改正後の文言が記載されています。両資料の関係や適用場面については、公式資料で要確認です。
施行時期
概要資料、省令案、告示案はいずれも、施行期日を「公布の日」としています。ただし、現時点では案の段階であり、最終的な内容や公布日は確定していません。
影響を受ける人・確認したい組織
今回の案は、医学部の定員増や収容定員増に関する認可制度に関係するため、主に次の人・組織が関係します。
- 医学部を置く大学
- 医学部の入学定員・編入学定員・収容定員の増加を検討する大学
- 医学部の学則変更や認可申請に関わる大学担当者
- 地域枠や研究医枠に関係する都道府県、大学、関係者
- 医学部定員や医師養成に関する制度に意見を持つ人
資料からは、個々の大学の定員が実際に何人増えるか、各大学の認可が行われるか、地域別の配分がどうなるかまでは確認できません。これらは公式資料で要確認です。今回の案によって、医学部の入学者数、医師数、地域の医療提供体制などにどのような効果が生じるかも、資料に記載されていない内容を断定できません。
用語解説
入学定員
概要資料では、医学部の入学定員等の合計数が認可審査の対象として扱われています。入学定員の具体的な意味や大学ごとの扱いは、各大学の制度・資料で確認が必要です。
収容定員
収容定員は、医学部の学科について、在学する学生の定員に関する規定で用いられています。今回の案では、入学定員等の増加によって算出される収容定員の増加が、令和14年度までの期間に関係します。
地域枠
都道府県の医療に関する計画に記載された人数を基礎にした定員増の枠組みです。都道府県が貸与する地域の医師確保に係る奨学金を活用し、地域への医師定着を図るものと資料で説明されています。
研究医枠
他の大学と協力して教育研究を行い、基礎医学・社会医学に関する優れた研究者の養成を重点的に担う場合の定員増です。告示案の参照部分では、増加は3人以内とされています。
基幹教員
大学設置基準の関係規定で用いられる教員区分です。今回の省令案では、医学部の収容定員が720人を超える場合の基幹教員数の算定に関する規定が対象となっています。
変更前と変更案の比較
| 項目 | 現在の制度として資料に示された内容 | 今回の案 |
|---|---|---|
| 臨時的な入学定員増の期間 | 令和8年度末まで | 令和9年度末まで |
| 臨時的な収容定員増の期間 | 令和13年度末まで | 令和14年度末まで |
| 720人超の収容定員に関する基幹教員数等 | 現行の特例を適用 | 対象期間を延長して同様に適用する案 |
| 私立大学の学則変更の認可申請 | 令和8年度に関する特例 | 令和9年度に関する特例へ改める案 |
| 医学部入学定員の上限 | 概要資料の比較対象は令和7年度の制度等 | 令和7年度の入学定員数9,393人とする内容 |
※上限について、告示案には9,410人という文言もあります。資料間の関係は、公式資料で要確認です。
意見提出前に確認したいこと
意見を提出する場合は、まず意見公募要領、概要、省令案、告示案を確認してください。
意見には理由を付ける必要があります。提出方法は次のいずれかです。
- e-Govの案件詳細画面から意見提出フォームを使う
- 文部科学省高等教育局医学教育課へ郵送する
- 文部科学省高等教育局医学教育課へ電子メールで送る
郵送先は、〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2 文部科学省高等教育局医学教育課です。電子メールアドレスは igaku@mext.go.jp で、件名は「【令和9年度医学部定員増に係る省令等の一部改正への意見】」とするよう案内されています。電子メールでは、コンピューターウイルス対策のため添付ファイルは開くことができず、意見はメール本文に記入する必要があります。
意見提出様式として、氏名、住所、電話番号、意見の記載が示されています。複数の論点に意見を寄せる場合は、論点ごとに別葉、1枚1意見、1メール1意見とするよう求められています。電話での受付は行われません。
提出期限は2026年8月23日(日)必着です。e-Govフォームの受付日時と郵送・電子メールの必着条件の扱いは、提出前に公式の意見公募要領を確認してください。なお、意見への個別回答は行われず、氏名・住所・電話番号を除いて公表される場合があります。
FAQ
Q1. この案が成立すれば、医学部の定員は必ず増えますか?
いいえ。資料は、臨時的な定員増に関する規定の適用期間を延長する案を示したものです。個々の大学の定員が必ず増えることや、認可が必ず行われることまでは記載されていません。
Q2. 令和9年度の医学部入学定員の上限はいくつですか?
概要資料では9,393人とされています。ただし、告示案には全国の医学部入学定員等の合計数について9,410人を超えない範囲とする文言があります。資料間の関係や適用場面は、公式資料で要確認です。
Q3. この案について意見を提出できますか?
意見を持つ人は、意見公募要領に従って提出できます。提出には理由が必要で、電話受付はありません。具体的な提出資格や記載方法は、案件ページと意見公募要領を確認してください。
Q4. 意見を出した後、個別の回答はありますか?
意見公募要領では、提出された意見に対して個別には回答しないとされています。また、氏名、住所、電話番号を除いて公表される場合があります。
制度の流れ
flowchart LR
A[2026年7月24日 案の公示] --> B[公式資料を確認]
B --> C[意見を作成 理由を付す]
C --> D[2026年8月23日までに提出]
D --> E[政府による検討]
E --> F[最終的な省令・告示]
図のうち、案の公示日と意見提出期限は案件情報に記載されています。最終的な省令・告示の内容や公布日は、現時点では確定していません。
さらに確認する
案件の詳細は、この案件のページで確認できます。ほかの意見募集を探す場合は、案件一覧をご覧ください。新しいパブリックコメントの通知を受け取りたい場合は、新着通知をご利用ください。
公式資料
事実確認情報
- 政府締切:2026年8月23日(日)23時59分(案件ページの受付締切日時)。意見公募要領では「2026年8月23日(日)必着」。提出方法ごとの扱いは公式資料を確認してください。
- パブコメ.com運用締切:公式資料には記載がないため、公式資料で要確認。
- 提出方法:e-Gov意見提出フォーム、郵送、電子メール。電話受付なし。
- 所管:文部科学省 高等教育局 医学教育課 企画係。
- 根拠法令:学校教育法(昭和22年法律第26号)第3条・第142条。案件情報では行政手続法に基づく手続とされています。
- 公式URL・取得日時:e-Gov案件ページおよび関連PDF。取得日時は案件JSONに記載がないため、公式資料で要確認。
まとめ
今回のパブリックコメントは、令和9年度の医学部定員増に関する臨時的な枠組みを、令和9年度末まで、収容定員の増員については令和14年度末まで適用できるようにする省令案・告示案を対象としています。制度の延長や上限の扱いについて意見がある場合は、案文と概要を照合し、どの規定のどの点について意見を述べるのかを明確にしたうえで、期限と提出方法を確認して提出してください。