30秒でわかる要点

  • 環境省と経済産業省が、「小型家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)」への意見を募集しています。
  • 今回は、法律や新たな義務そのものを確定する手続ではなく、制度の施行状況を評価・検討する報告書案に対する任意の意見募集です。
  • 報告書案では、回収量の増加、認定事業者による効率的なリサイクル、リチウム蓄電池等の発火リスク、新たな製品への対応などが論点として整理されています。
  • e-Gov案件ページの受付締切は2026年8月20日0時0分と表示されています。一方、意見募集要領には「2026年8月19日(水)必着」と記載されているため、提出時は公式資料を確認してください。
  • 意見提出は、e-Govの意見提出フォーム、電子メール、郵送のいずれかです。電話では受け付けていません。

案件の詳細は案件ページで確認できます。パブコメ.comの案件一覧新着通知もあわせてご利用ください。

背景:小型家電リサイクル制度を評価する理由

意見募集要領によると、前回の小型家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討は2019年2月に行われました。今回の意見募集は、その後の状況を踏まえ、産業構造審議会の小型家電リサイクルワーキンググループと、中央環境審議会の小型家電リサイクル小委員会による合同会合で検討してきた報告書案について、広く意見を募るものです。

制度の根拠として、報告書案は「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」を挙げています。報告書案の記載では、この法律は平成24年法律第57号で、2012年8月10日に成立し、2013年4月1日に施行されました。制度は、使用済みの小型家電に含まれる有用金属の循環利用、有害物質の適正処理、廃棄物の減量化などを目的として導入されたと整理されています。

報告書案は、小型家電リサイクル制度を、国が認定した事業者が広域的に使用済製品を引き受け、解体、破砕、選別などを行い、製錬事業者などへリサイクル原料として引き渡す「促進型の制度」と説明しています。市町村、都道府県、小売業者、認定事業者、製造業者、国など、それぞれの主体に期待される取組も整理されています。

今回の変更:報告書案で示された論点

今回公表されたのは、制度の施行状況を評価・検討する報告書の案です。案の段階であり、意見募集後の最終的な内容や、その後に具体的な制度変更が行われるかは確定していません。

報告書案の目次では、主に次の論点が示されています。

  1. 市町村の回収量の増加
  2. 直接回収の拡大
  3. 違法な回収業者や不適正なスクラップヤードへの対策
  4. 消費者の認知向上
  5. 認定事業者によるリサイクルの高度化
  6. 認定事業者の取組評価・実績公表
  7. 効率的なリサイクルに向けた関係者間のコミュニケーション
  8. リチウム蓄電池等による発火リスクへの対応
  9. 新たな製品への対応

報告書案によれば、回収量は2020年度に約10.2万トンまで増加した後、減少傾向にあります。2024年度の回収実績は約8.7万トンで、そのうち認定事業者によって約4.4万トンの金属資源が回収されたとされています。また、2026年2月末時点で、再資源化事業を行う者として61事業者が認定され、2024年2月末時点で9割を超える市町村が小型家電の回収に取り組んでいると記載されています。

ただし、報告書案は、回収量の減少原因について「小型家電の流通量減少や製品形態の変化(軽量化等)などの環境変化によるものと推察される」としています。ここは報告書案自身が推察として記載している部分であり、確定した因果関係として扱うことはできません。

影響を受ける人・確認したい人

今回の意見募集は、自治体や認定事業者だけでなく、小型家電を排出する消費者、回収を行う小売業者、製造業者、リサイクルや資源循環に関わる事業者などにも関係する内容です。

特に、次のような立場の人は、報告書案の該当箇所を確認するとよいでしょう。

  • 市町村:回収体制、回収量の増加、普及啓発に関する記載
  • 認定事業者:リサイクルの高度化、実績評価・公表、発火リスクへの対応
  • 小売業者:店頭回収や消費者による適正排出への協力
  • 製造業者:易解体設計や再生資源の利用など、製品設計・資源循環への協力
  • 消費者:市町村や協力小売店などへの引渡し、リチウム蓄電池等を含む製品の排出方法
  • 研究者・関係団体・事業者:回収、再資源化、有害物質管理、制度運用に関する意見

報告書案に記載された方向性が、将来どの主体にどのような義務や手続を課すのかは、今回の資料だけでは確認できません。具体的な義務、制度改正の時期、対象製品の範囲などは、公式資料で要確認です。

意見提出時の確認点

意見募集要領では、意見は日本語で記入し、氏名、連絡先、本件への意見を記載するよう求めています。意見提出用紙には、どの部分についての意見かが分かるよう「該当箇所」、意見内容、可能であれば根拠となる出典や理由を記載します。

提出方法は次の3つです。

  • e-Govの意見提出フォーム。可能な限りこの方法を利用するよう案内されています。
  • 意見提出用紙を添付した電子メール。宛先は hairi-recycle@env.go.jp、件名は「『小型家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)』に対する意見」です。メール本文などを含む受取可能最大容量は10MBです。
  • 意見提出用紙による郵送。〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2、環境省環境再生・資源循環局資源循環課資源循環制度推進室 パブリックコメント担当宛てです。

電話による意見提出は受け付けていません。提出した意見は、最終的な決定の参考とされますが、個別の回答は行われません。また、氏名、法人・団体名、住所、電話番号、メールアドレスを除き、意見が公開される可能性があります。個人を識別できる記述や、個人・法人などの財産権を害するおそれがある記述は、公開時に伏せられる場合があります。

政府の公式資料は、意見募集要領(PDF)小型家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)(PDF)です。提出前に、対象箇所、提出先、締切、個人情報の取扱いを必ず確認してください。

ディープダイブ

用語解説

小型家電リサイクル制度:使用済みの小型電子機器などを回収し、含まれる有用金属などの再資源化を促進する制度です。報告書案では、関係者が協力し、それぞれの実情に応じて回収・リサイクル方法を工夫する制度と説明されています。

認定事業者:使用済製品を広域的に引き受け、解体、破砕、選別などを行い、リサイクル原料として引き渡す者として国の認定を受けた事業者です。

リチウム蓄電池等:報告書案では、リチウム蓄電池と、リチウム蓄電池を使用する製品を指す用語として使われています。報告書案は、これらによる発火リスクを制度を取り巻く状況の変化として挙げています。

制度の考え方と今回の検討項目

観点 報告書案で示されている内容
回収 市町村回収の拡大、直接回収の拡大、多様な回収ルート
再資源化 認定事業者による効率的なリサイクル、リサイクルの高度化
安全・適正処理 リチウム蓄電池等の発火リスク、有害物質・処理困難物の適正処理
関係者 市町村、認定事業者、小売業者、製造業者、国、消費者など
今後の扱い 本資料は報告書案であり、最終内容や具体的な制度変更は未確定
flowchart TD
    A[使用済み小型家電] --> B{回収ルート}
    B --> C[市町村]
    B --> D[協力小売店]
    B --> E[宅配便などの直接回収]
    C --> F[認定事業者]
    D --> F
    E --> F
    F --> G[解体・破砕・選別]
    G --> H[金属資源の回収・再資源化]
    G --> I[有害物質・処理困難物の適正処理]
    J[今回の評価・検討] --> K[回収量の増加]
    J --> L[効率的なリサイクル]
    J --> M[発火リスクへの対応]
    J --> N[新たな製品への対応]

FAQ

Q1. 今回の意見募集で法律が改正されますか?

A. 公式資料で確認できる範囲では、今回の対象は「小型家電リサイクル制度の施行状況の評価・検討に関する報告書(案)」です。意見募集要領は行政手続法に基づく手続ではなく、任意の意見募集としています。法律改正や具体的な義務の導入が決まったとは記載されていません。今後の制度改正の有無や内容は、公式資料で要確認です。

Q2. 意見は誰でも提出できますか?

A. 意見募集要領は「国民の皆様から広く意見を募集」するとしています。提出者の具体的な資格要件は、提示された資料の抜粋では確認できないため、e-Govの提出画面や意見募集要領の全文を確認してください。

Q3. 締切は8月19日ですか、8月20日ですか?

A. e-Gov案件情報では受付締切日時が2026年8月20日0時0分とされています。一方、意見募集要領には2026年8月19日必着と記載されています。郵送の場合は必着の記載があるため、余裕を持って提出し、提出方法ごとの公式案内を確認してください。

Q4. 意見に個人情報を書いても公開されますか?

A. 意見募集要領では、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどを除き、意見が公開される可能性があるとしています。個人を識別し得る記述や財産権を害するおそれがある記述は、公開時に伏せられる場合があります。意見本文に不要な個人情報を書かないよう確認してください。

Q5. 小型家電の回収方法は今回変わりますか?

A. 報告書案には、市町村回収の拡大、直接回収の拡大、店頭回収や宅配便回収などが論点として記載されています。ただし、具体的な回収方法の変更や全国一律の新ルールが決定したとは確認できません。自治体や回収事業者ごとの案内を確認してください。

公式資料

※この記事は、上記の政府公式資料に含まれる情報を整理した下書きです。報告書案は確定した法令や制度変更ではありません。