在留許可手数料の減額対象者は誰?ガイドライン案の対象と意見提出方法

出入国在留管理庁は、「在留許可手数料の減額対象者のガイドライン(案)」について、2026年7月3日から意見を募集しています。この案は、在留資格の変更または在留期間の更新の許可に係る手数料について、減額の対象となり得る人の類型を示すものです。

この記事の要点

  • 対象となり得るのは、生活保護法上の要保護者に準ずる程度に生活に困窮していると認められ、かつ、人道上の配慮をする必要がある人です。
  • 生活保護に準じた保護、難民認定申請者等への保護措置、中国残留邦人等への支援給付などが例示されています。
  • 難民・補完的保護対象者、一定の「定住者」や「特定活動」、人身取引等の被害者、児童養護施設等の入所者、指定難病・障害に関係する人なども類型として示されています。
  • 実際に減額されるかは、案に示された要件への該当性を、資産状況や在留状況などを踏まえて個別に判断するとされています。
  • 意見募集要領の締切は2026年8月2日(日)必着です。一方、e-Gov案件情報には2026年8月3日0時と記載されているため、提出前に公式案件ページで確認してください。

背景:入管法改正後の手数料減額制度

意見募集要領によると、令和8年法律第32号による改正後の出入国管理及び難民認定法第67条第3項には、「経済的困難その他特別の理由により手数料を減額し、又は免除することが相当である者として政令で定める者」が規定されています。

この規定に関して、出入国管理及び難民認定法施行令を改正し、第25条第2項各号に対象者を定めることとされています。今回のガイドライン案は、そのうち施行令案第25条第2項第1号にある、生活に困窮している人で、難民認定・補完的保護対象者の認定を受けている人など、人道上の配慮が必要な人に該当し得る者を示すものです。

なお、今回の募集は行政手続法に基づく義務的な意見公募手続ではなく、e-Gov案件ページ上では「任意の意見募集」とされています。ガイドライン案も確定した制度ではありません。最終的な内容や運用は、今後変更される可能性があります。

今回の変更:減額対象となり得る人の考え方を整理

案では、減額対象となるために、次の二つの観点を満たすことが示されています。

  1. 生活保護法第6条第2項に規定する要保護者に準ずる程度に生活に困窮していると認められること
  2. 難民認定・補完的保護対象者の認定を受けているなど、人道上の配慮をする必要があること

つまり、どちらか一方だけで自動的に減額対象になるのではなく、案の説明資料では「①②の双方に該当する場合に減額対象者になり得る」と整理されています。また、対象に該当するかどうかは、個別の審査によって判断される想定です。

生活の困窮に関する類型

案では、次の四つが示されています。

  • 生活保護法の取扱いに準じた保護を受けている外国人
  • 難民認定申請、補完的保護対象者認定申請またはこれらの審査請求中の外国人で、保護措置を受け、保護費の支給を受けている人
  • 中国残留邦人等の支援給付を受けている外国人
  • 上記と同程度に困窮していると認められる外国人。ただし、案の「人道上の配慮が必要な者」のうち、一定の類型に該当する人に限られます

最後の類型については、在留資格の変更・在留期間更新の審査において、資産状況や稼働状況などを踏まえ、個別に判断するとされています。

人道上の配慮に関する類型

人道上の配慮が必要な者として、案は次のようなケースを挙げています。

  • 難民または補完的保護対象者の認定を受けた人、第三国定住難民、インドシナ難民、中国残留邦人等で、「定住者」の在留期間更新を受ける人
  • 入管法別表第2の在留資格で在留し、引き続き日本に在留することが相当と判断され、在留期間更新を受ける人
  • 難民等の認定を受け、「特定活動」から「定住者」へ変更する人
  • 本国の情勢や特別な事情を踏まえ、人道的配慮を理由に「定住者」または「特定活動」へ変更する人など
  • 本国の情勢不安を理由に「特定活動」へ変更する人など
  • 一定の要件を満たす難民認定申請者等で、「特定活動」へ変更する人など
  • 人身取引等の被害者で、被害回復のための活動を指定され、「特定活動」へ変更する人など
  • 児童福祉法に基づく措置が行われている児童養護施設等に入所した外国人
  • 指定難病の患者、特別障害者、その監護・養育を行う人など
  • 障害児・重度障害児、その監護・養育を行う人など

永住許可を受ける人については、日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子などに限り、減額対象となり得ると説明されています。ただし、これも生活の困窮と人道上の配慮という要件に該当するかを、資産状況や在留状況などを踏まえて個別に判断するとされています。

影響を受ける人

主に、在留資格の変更または在留期間の更新を予定しており、生活上の困窮と、人道上の配慮の双方に関係する外国人が影響を受ける可能性があります。具体的には、難民認定申請中の人、難民・補完的保護対象者の認定を受けた人、人身取引等の被害者、児童養護施設等に入所している人、指定難病や障害に関係する人などです。

ただし、案は対象者の類型を示すものであり、個人が減額を受けられることを確約するものではありません。どのような書類が必要になるか、減額後の具体的な手数料額、申請時の実務上の手続については、今回のsource_excerptで確認できないため、公式資料で要確認です。

用語解説

在留資格の変更

現在の在留資格を別の在留資格へ変更する許可です。今回の案では、「特定活動」から「定住者」への変更などが類型として示されています。

在留期間の更新

現在の在留資格を維持しながら、在留できる期間の更新を受ける手続です。一定の「定住者」や、難民等の認定を受けた人などが例示されています。

特定活動

個別に指定された活動を行う在留資格として、案では難民認定申請者等、人身取引等の被害者、指定難病の患者の監護・養育者などに関係する類型が示されています。

変更前と案の整理

項目 今回の案で示されている内容 確認が必要な点
対象 生活の困窮と人道上の配慮の双方に該当し得る者 最終的な該当性は個別判断
対象手続 在留資格の変更または在留期間の更新の許可 永住許可の扱いは限定的な説明
困窮の判断 保護・支援給付、保護費、同程度の困窮など 資産状況・稼働状況等を踏まえて判断
人道上の配慮 難民、補完的保護、情勢不安、人身取引、児童・障害・難病など 各類型の細かな条件に注意
制度の状態 ガイドライン(案) 確定内容・施行時期は公式資料で要確認

意見提出時の確認点

意見募集の対象は「在留許可手数料の減額対象者のガイドライン(案)」です。対象外の事項に関する意見は、提出意見として扱われないことがあります。意見は理由を付け、日本語で提出してください。

提出方法は、e-Govの意見提出フォーム、電子メール、郵送のいずれかです。電話による意見は受け付けていません。電子メールの場合は、本文をテキスト形式とし、添付ファイルやURLリンクによる意見は受け付けられません。件名は「パブリックコメント(在留許可手数料の減額対象者のガイドライン(案)について)」と指定されています。

政府資料上の意見募集期間は2026年7月3日(金)から2026年8月2日(日)までで、郵送も期間内必着です。一方、案件JSONのe-Gov情報には受付締切日時として2026年8月3日0時0分が示されています。締切表示に差があるため、実際に提出する場合は、必ず公式の案件ページ意見募集要領を確認してください。

当サイト内では、この案件の詳細ページ案件一覧新着通知も確認できます。

FAQ

Q1. 生活が苦しいだけで手数料減額の対象になりますか?

A. それだけで自動的に対象になるとは、案には書かれていません。生活の困窮に加えて、人道上の配慮をする必要があることも要件として示されています。最終的な該当性は個別判断です。

Q2. 難民認定申請中なら必ず減額されますか?

A. 必ず減額されるとは確認できません。案では、難民認定申請者等への保護措置を受け、保護費の支給を受けている人や、一定の「特定活動」への変更・更新を受ける人などが類型として示されています。個別要件の確認が必要です。

Q3. 減額後の手数料はいくらですか?

A. 提供された公式資料の抜粋では、具体的な減額後の金額は確認できません。公式資料で要確認です。

Q4. このガイドラインは確定していますか?

A. いいえ。今回募集されているのはガイドライン案です。最終的な内容や運用は未確定です。

Q5. 意見を電話で伝えられますか?

A. 意見募集要領では、電話による意見は受け付けないとされています。e-Gov、電子メール、郵送のいずれかで提出してください。

Mermaid図解

flowchart TD
 A[在留許可手数料の減額対象者ガイドライン案] --> B{生活の困窮}
 A --> C{人道上の配慮}
 B --> B1[保護・保護費・支援給付など]
 B --> B2[同程度の困窮を個別判断]
 C --> C1[難民・補完的保護・特定活動など]
 C --> C2[人身取引・児童・難病・障害など]
 B1 --> D{双方の要件に該当し得るか}
 B2 --> D
 C1 --> D
 C2 --> D
 D --> E[在留資格変更・在留期間更新の手数料減額対象となり得る]
 D --> F[最終判断・具体的手続は公式資料で要確認]

公式資料